ソニーがKADOKAWAと資本業務提携 約500億円で新株式を取得 筆頭株主に
(2024/12/19)
ソニーグループ(以下、ソニー)とKADOKAWAは12月19日、戦略的な資本業務提携契約を締結したことを発表した。ソニーはKADOKAWAが2025年1月7日に実施する第三者割当増資を通じて、約500億円で新株式1205万4100株を取得する。これにより既に保有している株式を合わせ、KADOKAWAの約10%の株式を保有する筆頭株主となる。
両社はこれまでもさまざまな協業を行ってきたが、今回の資本業務提携により、両社の保有するIP(知的財産)価値のグローバルでの最大化に向けた連携をさらに強化する。具体的には、コンテンツ領域での共同出資の検討や、新たなクリエイターの共同発掘、IPのメディアミックスの共同推進など、幅広い協業を進めていくとしている。
資本業務提携の概要
■資本提携の内容
KADOKAWAは第三者割当増資により新株式(普通株式12,054,100株。本第三者割当後の発行済株式総数に対する割合 7.83%)を発行し、ソニーがその総数を引き受ける
■業務提携の内容
1. グローバルなコンテンツ領域の優良事業分野への共同出資
2. UGC プラットフォームを利用した新たなクリエイターの発掘
3. 両社の IP のさらなるメディアミックスの共同推進(出版化、アニメ化及び商品化を含む。)
4. 当社の IP のソニーグループによるグローバルでの実写映画及びドラマ化並びにグローバルでの流通
5. 共同幹事・共同制作によるアニメ作品の制作
6. 当社のアニメ作品及びアニメ関連商品のソニーグループによるグローバル流通のさらなる拡大
7. バーチャルプロダクションの促進と普及のための人材育成
8. 当社のゲームのパブリッシングのさらなる拡大
9. 当社の漫画を含む出版物のソニーグループによる電子書籍としての配信
■日程
取締役会決議日:2024年12月19日
契約締結日 :2024年12月19日
株式取得日(払込期日):2025年1月7日
夏野剛氏のコメント
(株式会社 KADOKAWA 取締役 代表執行役社長 CEO)
今回のソニーとの資本業務提携契約の締結を大変嬉しく思います。本提携により、当社のIP創出力がより一層強化されることに加え、グローバル展開にかかるソニーの支援を得ることで、IPのメディアミックスの選択肢がさらに増えるとともに、世界中のより多くのユーザーにIPを届けることができるようになり、当社IPの価値最大化と中長期での企業価値向上に大きく寄与するものと確信しています。ソニーとの協業の取り組みが世界市場で大きな成果を上げられるよう、尽力してまいります。
十時裕樹氏のコメント
(ソニーグループ株式会社 代表執行役 社長 COO 兼 CFO)
今回の資本業務提携により、当社は、ライトノベルやコミックに代表される出版・書籍、ゲーム、アニメなど、多彩なIPを安定的に創出しているKADOKAWAの筆頭株主となります。KADOKAWAの豊富なIPおよびIP創出のエコシステムと、アニメやゲームをはじめとした、幅広いエンタテインメントをグローバル展開してきたソニーの強みとを組み合わせることで、IP価値最大化を目指すKADOKAWAの『グローバル・メディアミックス』ならびに、ソニーの長期ビジョン『Creative Entertainment Vision』の実現に向けて、緊密に連携していきます。
■ソニーグループ 投資家情報
■KADOKAWA IR情報
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